必要資金と調達方法の書き方コラムを3分読めば理解できること

・必要資金と調達方法により公庫融資額が決まる仕組みが理解できる
・必要資金の欄の記載方法のコツが理解できる
・調達方法の覧の記載方法のコツが理解できる

日本政策金融公庫融資の創業計画書「7.必要な資金と調達方法」の書き方。この部分の記載によって、最終的な融資申込額が決定する。このコラムでは「7.必要な資金と調達方法」の記載方法について、詳しく解説する。

必要資金と調達方法の書き方コラムの目次

①必要資金と調達方法の表の意味
②左側「必要資金」の記載方法
③右側「調達方法」の記載方法
④必要資金と調達方法の書き方コラムのまとめ

①必要資金と調達方法の表の意味

必要資金と調達方法の書き方2

まずは上の表を良く確認しよう。左側に「必要な資金」右側に「調達の方法」を記載することが分かる。そして左右それぞれの一番下の行に、「合計」記載欄がある。この「合計」の金額が、左右一致する必要があるのだ。

つまりこうだ。左側の(必要な資金)は設備資金運転資金から成り立っている。仮に最初の売上回収日が3カ月先になる場合、設備資金とは別に運転資金として仕入れ、経費の3カ月分の資金を開業時に用意できないと、資金ショートしてしまう。

よって、左側(必要な資金)は設備資金と運転資金(支払いの3カ月分)が合計金額となる。仮にこれを500万円としよう。

この500万円をどうやって調達するのかが、右側(調達の方法)である。右側には、自己資金、親族知人からの借入、本題となる公庫からの借入、他金融機関からの借入と続く。

原則的には自己資金3:公庫借入7となるように「必要な資金」の総額を割り振るのだ。必要な資金の合計が500万円の場合、自己資金150万円、公庫借入350万円となる。(現在は制度改正により、自己資金1:公庫借入9まで可)

②左側「必要資金」の記載方法

それでは具体的に左側(必要な資金)の内訳をみていこう。

設備資金

設備資金は開業に必要な一時的な資金の事を指す。

店舗や事務所の契約金、内装工事代、必要な車両や機器について、具体的な見積書を揃え、金額を記載しよう。その際に絶対に虚偽の見積書や金額のごまかしを行わないこと。そのような事実が発覚した場合、以後公庫との取引が停止されることは言うまでもない。

運転資金

正常な売上が入金されるまでの期間に必要な支払いの事を運転資金と呼ぶ。飲食業など一部の業種を除き、一般的な事業では常に支払いが先行するものである。

売上は常に1~2カ月間、未回収の掛状態となるため、常に資金が眠っている状態となる。この支払時期と回収時期の差を埋めるのが運転資金だ。

正確な計算方法があるものの、創業時の必要運転資金は、仕入れ、経費支払いの3カ月分と考えるのが妥当だ。「8.事業の見通し」で記載する支払い項目の3カ月分と一致することを確認しながら記載しよう。

これで必要な資金の総額が確定できた。左側(必要な資金)の合計金額が開業時に工面できていなければ、事業は資金ショートにより停止してしまうことを理解しよう。

③右側「調達方法」の記載方法

必要な資金の総額が確定したら、次はその資金の調達の方法だ。日本政策金融公庫の創業計画書には、調達の方法としてあらかじめ4つの方法が示されている。

自己資金

文字通り自己資金である。法人の場合は資本金に加えて、事業に一時的に投下でき得る自分自身の貯蓄額を指す。審査申込までにすでに自己資金から設備資金、運転資金を支出している場合には、その領収書の提出により自己資金が存在したことを証明することも可能だ。

先に説明した通り、日本政策金融公庫の創業融資では、自己資金の9倍までの融資を申し込むことが出来るため、「それが自己資金と言えるかどうか」の審査は厳しく行われる。以下を参考にされたい。

〇 法人の資本金(法人通帳とその元になった個人通帳を提出)
〇 自分名義の預金通帳での累積の貯蓄高(過去の勤務等による正当な貯蓄に限る)
△ 親族からの贈与(必ず贈与契約書を添付)
× 親族、他人からの寄せ集め、いわゆるタンス預金

親、兄弟、知人、友人等からの借入

あれば記載すべき内容である。その際は必ず金銭消費貸借契約書を提出すること。この分公庫への借入申込額を低く抑えることができ、融資審査は有利に働くだろう。

他の金融機関からの借入

日本政策金融公庫と並行で借入申込している先があれば記載すること。ちなみに双方の審査が通らない事には事業開始できないため、審査は並行して進むことになる。

日本政策金融公庫からの借入

これがつまり、今回の借入申込額だ。借入申込書の記載金額と必ず一致する。ここでお判りいただけたと思うが、公庫の借入申込額は、大まかに言うと

設備資金+運転資金-自己資金

となる。よく問われる「私はいくら借りられるか」に対しては、「自己資金の9倍まで」との回答になるのだが、実際には

設備資金+運転資金-自己資金 と 自己資金の9倍以下 両方を満たす金額となることを理解しよう。

④必要資金と調達方法の書き方コラムのまとめ

以上が創業計画書の心臓部分ともいえる、「7.必要な資金と調達方法」の書き方のコツだ。このあたりからかなり難易度が高くなっていると思われる。自身単独で創業計画書を下記進めることに不安を覚える方は、是非当事務所の専門相談員までご相談を。