このコラムを3分読めば理解できること

・株式会社、合同会社、一般社団、NPOの各特長が理解できる
・介護、障害福祉事業に最も適した法人種類が理解できる

介護・障害福祉事業の開業を計画中の方へ。設立する法人の種類は株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人のうち、どれが最も適しているだろうか?このコラムでは介護・障害福祉事業開業の専門家が、どのサイトよりも分かりやすく4つの法人種類を解説する。

このコラムの目次

①株式会社 【所有と経営の分離】
②合同会社 【所有と経営の一致】
③一般社団法人 【2人の理念共有で設立】
④NPO法人 【10名の理念共有で設立】
⑤まとめ

①株式会社 【所有と経営の分離】

日本における株式会社の始まりは、坂本龍馬の亀山社中であると言われている。亀山社中は現三菱グループの前身だ。

株式会社の最大の特徴は資本家と経営専門家のマッチングにある。亀山社中でいうと、いわゆる「お殿様」がお金を出し、龍馬を中心とした「浪人たち」が廻船業を運営した。つまり資本力と経営力がマッチングしてこそ、株式会社の真価が発揮されるわけだ。

一方、現代日本に目を向けると上場会社を除き、ほとんどの株式会社が「お金を出している人」と「経営している人」が同一人物または同族グループだ。このような形態では元来の株式会社の特徴を生かし切れていないとも言えるだろう。

②合同会社 【所有と経営の一致】 ★介護福祉事業におすすめ★

合同会社を一言で表すと、株式会社の小型版。2006年会社法施行により新たに誕生した法人スタイルだ。

先に説明した株式会社が、制度創設時の趣旨と乖離した状況にあるため、現状の日本の中小企業設立には「お金を出す人」と「経営する人」が一致する合同会社が最も適していると言える。

合同会社だけが、将来株式会社へ組織変更することができるため、小さく始めるには最適の法人である。設立のための実費印紙代も6万円と格安だ。

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③一般社団法人 【2人の理念共有で設立】

一般社団法人の特徴を一言で表すと、「2人の理念共有による設立」。株式会社、合同会社と異なり、そもそも「お金を出す=出資=資本金」という概念がない。よって所有やオーナーという概念もない。

一般社団法人は「お金を出す」のではなく「2人が理念を共有する」ことで設立が可能な法人スタイルだ。

NPO法人と同じく「非営利組織の代表格」と言われているが、ここで言う「非営利」とは「利益を出してはいけない」ことを指すのでも、「給与を得てはいけない」ことを指すのでもない。非営利とは「利益分配をしてはいけない」という事を指しているだけである。利益分配は株式会社でいう「配当」のこと。つまり働いていない人間に対して、不労所得を与えてはいけないという意味だ。

「一般社団法人」と聞くと設立のためのハードルが高そうだが、2人が理念共有し、設立印紙代11万円程度を支払うだけで、実は誰でも一般社団法人を設立することができる。

ただし、一般社団法人であることで、一部の信用保証協会融資や、政府の補助金対象枠から外れることがあるのでご注意を。

④NPO法人 【10名の理念共有で設立】

最後にNPO法人。今回のコラムで説明する4つの法人の中で唯一、法人の設立自体に行政庁の認可申請が必要となる。つまり、申請内容によっては設立が認められない場合がある、という意味だ。

この認可を得た後、登記申請することになるので、通常は着手から登記完了まで6カ月程度の期間が必要となる。またNPO法人は自治体の認可法人であるため、登記内容の変更については原則市長の再認可が必要となる。

決算後は税務署に法人税申告するだけでなく、市長に対しても実績報告を行い、その内容は広く公開される。

NPO法人は以上のような手続き上の煩雑さがあるため、小規模の営利事業の運営には適さいないと思う。

⑤まとめ

以上が介護・障害事業を開業するために検討すべき4法人の特徴の比較である。ちなみに、4つの法人どれを選択しても、原則として税・社会保険についてはメリットやデメリットが生じないので、コラム内容を参考に検討して頂きたい。

どの法人種別にするか悩んでいる方は、是非当事務所の無料開業相談のご利用を。どの法人種類にするか、専門家のアドバイスを受けることをお勧めする。

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【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
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