2023年8月号

令和5年10月 最低賃金のアップ

7月28日開催の「中央最低賃金審議会」で、令和5年10月の最低賃金改定について、引き上げ額の目安が示されました。この後10月までに、政府による正式決定が行われます。

  ( )は現在の最低賃金 UP
東京(1072)神奈川(1071)大阪(1023)埼玉(987)愛知(986)千葉(984) 41円
京都(968)兵庫(960)静岡(944)三重(933)広島(930)滋賀(927)北海道(920)栃木(913)茨城(911)岐阜(910)富山(908)長野(908)福岡(900)山梨(898)奈良(896)群馬(895)岡山(892)石川(891)新潟(890)和歌山(889)福井(888)山口(888)宮城(883)香川(878)福島(858)島根(857)徳島(855)愛媛(853) 40円
岩手(854)山形(854)鳥取(854)大分(854)青森(853)秋田(853)高知(853)佐賀(853)長崎(853)熊本(853)宮崎(853)鹿児島(853)沖縄(853) 39円

なお過去30年間の賃金推移はアメリカ1.52倍、イギリス1.51倍、フランス1.34倍、ドイツ1.34倍、日本1.05倍とのこと。まだまだ最低賃金の引き上げは続くことが予測されます。

以下私見です。

人件費の上昇を価格転嫁できない事業者にとって、経済環境の改善なく最低賃金がアップすることは死活問題に繋がります。ここ数年の政府の最低賃金アップは、政府自らの経済政策の責務を果たさず、民間企業にその負担を押し付けている様に見えます...

介護 経営報告義務化へ

令和6年度から介護保険事業所に、経営情報の報告が義務付けられます。報告情報は損益計算書、職種別給与額、職員数などです。都道府県を経由して厚生労働省へ情報が集約され、支援策立案に用いられるとのこと。

支援策は大歓迎ですが、これ以上新たな事務負担を介護事業所に課すことに私は断固反対の立場です。

介護障害福祉事業経営編
令和6年度介護保険事業者の財務情報公開義務 ただでさえ事務作業に割く余力がないのにこれ以上面倒な作業を増やさないで!
令和6年度介護保険事業者の財務情報公開義務 ただでさえ事務作業に割く余力がないのにこれ以上面倒な作業を増やさないで!

「再雇用時の基本給減」に対し最高裁判断

裁判所 判決の趣旨 結果的に・・・
地裁・高裁 仕事内容が変わらずに基本給を減額するのは不合理。会社は賠償せよ 最高裁へ上告
最高裁 基本給の性質・目的をよく検討して、不合理かどうかを判断し直せ 高裁へ差し戻し

 

定年再雇用時に賃金が3~5割減額する、というのはよく耳にする話です。加齢にともなう処理能力の低下や、役職離脱など賃金の減額理由は様々です。しかし定年前と勤務実態が何ら変わらないのに、賃金が減額された場合はどうでしょう。

地裁・高裁は「減額は不合理」と判断したのに対し、最高裁は「基本給に含まれる要素(勤続年数、職務給、職能給)を踏まえて、減額に合理性があるかを再度検討すべきだ」とし、高裁に差し戻しました。

人材紹介業に規制強化

人材紹介業(有料職業紹介業)に規制のメスが入ります。令和6年3月までに介護・医療・保育の3分野で次の「問題点」に対する「規制」が強化される見込みです。

問題点 規制
紹介手数料の高騰(介護事業1人平均42万円) 業界平均を公表
6カ月以内離職の場合手数料返金を要件に追加
紹介会社からの「転職祝い金」による短期離職と再就職の繰り返し 転職祝い金の禁止

この他、優良な紹介会社の認定基準見直しも予定されています。人材紹介をより利用しやすくなる改正を期待します。

合計残高試算表 ご提供タイミングについて

当社に会計入力業務を委託頂いているお客様へのご案内です。会計資料をお預かりしてから「合計残高試算表」の完成まで、当社の標準処理期間は約5週間です。(1カ月分の入力の場合)

※これは毎月初に、同時に多くのお客様から会計資料をお預かりし、順次業務着手するためお預りから平均5週間かかる、という趣旨で当社の標準処理期間としています。送付頂く資料の整理状況によって前後する場合があります。

試算表は会社の業績を確認する目的の他に、金融機関から融資を受ける際にも必要となります。融資の必要性が生じてから会計資料を整理し当社にご提出頂くと、試算表がお手元に届くまで6週間以上かかる場合があります。日ごろからコンスタントに会計資料の整理および当社へのご提出をお願い致します。

当社夏季休業

今年度の当社夏季休業は以下の通りです。給与計算業務等に関してはお客様の業務に支障が出ないよう、細心の注意を払ってスケジュール管理を行います。

8/6

7
(営業)
8
(営業)
9
(営業)
10
(営業)
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(祝日)
12
13 14
(休業)
15
(休業)
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(営業)
17
(営業)
18
(営業)
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編集後記

230718タスクマンレター編集後記

先日新大阪方面に用事があったため、卒業後最初にお世話になった事務所周辺に立ち寄りました。

休日のためお邪魔することなく写真を一枚。青空に青い看板が堂々と掲げられていました。

右も左もわからない若造を迎えて下さった先生と諸先輩方、今もお元気でご活躍のことと思います。

ご発展を心より祈念しております。