基準障害|障害等級に該当しない2つの障害を総合的に判断して支給

児童発達支援、放課後等デイサービスの加算

基準障害コラムを3分読めば理解できること

・障害等級に該当しない2つの障害がある場合の対処方法が理解できる
・どの時点で受給要件を満たせばよいかを理解できる
・いつから障害年金の受給ができるか理解できる

障害があっても障害程度が軽いために障害年金を受給できない場合がある。しかしその後に発生する別の障害により、2つの障害を総合判断すれば障害等級に該当するケースがある。このコラムでは基準障害による障害年金受給について詳しく解説する。

基準障害コラムの目次

①基準障害(傷病)とは何か?
②基準障害による障害年金とはどのような仕組みか?
③請求は65歳以降でも可能
④基準障害コラムのまとめ

①基準障害とは何か?

このコラムでは2つ以上の傷病がある場合の障害年金の受給を解説している。本来は法律の条文で使われている用語として「基準障害」という言葉を使うべきだが、読者の方に分かりやすいように、「先発障害」、「後発障害」という言葉を使うことにする。

なお、テーマとなる「基準障害」は「後発障害」と読み替えることにする。

②基準障害による障害年金とはどのような仕組みか?

先発障害が発生した。そのことにより障害(先発障害)が残ったが、年金受給のために必要な障害等級には該当しなかったとしよう。

折悪しく、別の障害(後発障害)が発生した。この場合に、後発障害を軸として次の要件を探るのが、このコラムの主題である「基準障害による障害年金」である。障害要件を判定する軸となるのが後発障害であることから、これを基準障害と呼んでいるのだ。

《基準障害による障害年金の要件》

ア)後発障害の初診日被保険者要件
イ)後発障害の初診日前日での保険料納付要件
ウ)後発障害の障害認定日以後、先発障害と後発障害を総合判断して障害認定

③請求は65歳以降でも可能

2つの障害を総合的に判断して障害等級が決定される。その場合には請求月の翌月分から障害年金が受給できる。通常の障害年金と異なり、障害認定日に遡って受給できるのではない点に注意が必要だ。

④基準障害コラムのまとめ

以上が「基準障害による障害年金」である。繰り返しの説明となるが、ポイントは、

・単独では障害等級に該当しない2つの障害を総合判断
・後発障害を基準として、受給要件を判定していく

という2点だ。単独障害で障害等級に該当しなくてもあきらめずに障害年金の受給可能性を探ろう。

【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
 ご了承お願い致します。

◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
タスクマン合同法務事務所 代表
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