Vlog 外国人技能実習監理団体への視察

Vlog 外国人技能実習監理団体への視察

名古屋へ。

外国人技能実習制度のもとで監理業務を担っておられる団体のご厚意により、視察の機会をいただきました。

日本政府は、これまでの技能実習制度で生じた諸問題を是正するため、新たに「育成就労制度」を創設します。制度の目的も、従来の「開発途上国への技術移転」から、「人材の確保と育成」へと大きく舵を切ることになります。

これまでの“本音と建前”を使い分ける運用から、制度を実態に即したものへと再構築する流れです。

今回私を受け入れてくださった監理団体は、「失踪者ゼロ」、日本語作文コンクールへの多数応募など、地道かつ誠実な監理業務を通じて、本国と日本との経済交流に大きく貢献されています。

代表は、私と同世代の方です。

実習生との深い信頼関係を築くため、代表ご自身が母国語で直接語りかけています。通訳を介すると、どうしても細やかなニュアンスが伝わらないためです。

また、日本語能力検定の受験を実質的に義務づけ、合格者を表彰する祝賀会も実施しています。

実習生には、厳しさと優しさの両面をもって接し、真摯に人材育成に取り組む姿勢が随所に表れていました。

一方、受け入れ企業に対しては厳格な姿勢で臨んでいます。

経営者・幹部・従業員の意識改革なくして、外国人労働者を受け入れるべきではないという明確な信念をお持ちです。

このような理念と実践を体現されている監理団体の代表者に出会えたことは、私にとって大変貴重な経験でした。

技能実習を修了した方々は、本国で責任ある立場に就いたり、日本でさらなるステップに挑戦したりと、それぞれの道を力強く歩まれています。

「技能実習制度」そのものが悪なのではありません。

制度の目的と実態との乖離を、長年にわたり放置してきたことこそが問題なのです。

新制度「育成就労」への移行に際し、福祉業界に従事する私たち一人ひとりが、改めて自らの姿勢を見つめ直す必要があると感じました。

その思いを新たにした、今回の視察でした。

【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
 ご了承お願い致します。

◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
タスクマン合同法務事務所 代表
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