人材開発支援助成金(人材育成支援コース)|人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練

人材開発支援助成金(人材育成支援コース)|人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練コラムサムネ
井ノ上剛(社労士・行政書士)

タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。働く人たちのスキルアップ訓練のために、国が助成金制度を設けていることをご存知でしょうか。今回のコラムでは人材開発支援助成金(人材育成支援コース)をテーマに取り上げ、人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練について詳しく解説します。

このコラム推奨対象者

・会社経営者の方
・キャリア形成を検討中の方
・人材育成訓練について理解したい方
・認定実習併用職業訓練について理解したい方
・有期実習型訓練について理解したい方

コラムの信頼性

タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで944社、本社を含め11の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【人材開発支援助成金(人材育成支援コース)】をテーマに取り上げ、人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練について詳しく解説します。

同じ内容を動画でも解説しています。

人材開発支援助成金(人材育成支援コース)の概要

はじめに、用語の確認から行います。

OFF-JTとOJT

OFF-JT:通常業務とは切り離して行われる10時間以上の訓練

OJT:通常業務の実践を通じた訓練

人材開発支援助成金(人材育成支援コース)では、労働者のキャリア形成を効果的に促進することを目的に3種類の訓練類型が定められています。

訓練類型

①人材育成訓練:幅広く活用することができ、OFF-JTによる訓練が対象となります。

②認定実習併用職業訓練:OFF-JTとOJTの組み合わせにより、15歳以上45歳未満の労働者を対象に行う訓練です。

③有期実習型訓練:OFF-JTとOJTの組み合わせによりますが、正社員転換を目指す有期契約労働者等を対象に行う訓練です。

いずれも、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部について助成を受けることができます。それぞれ、詳細の支給要件が定められていますが、今回は3種類の訓練について、簡単にその概要を解説します。

人材育成訓練

ここでは、人材育成訓練について解説します。この訓練の対象者は、訓練実施期間中、雇用保険被保険者である人、有期契約労働者等の場合は、訓練の修了日または支給申請日において被保険者であることが求められます。つまり、幅広い人が対象となります。

支給対象となる訓練は、10時間以上のOFF-JTです。賃金助成額は1人1時間あたり800円、経費助成率は正規雇用労働者等の場合45%、有期契約労働者等の場合70%です。なお、一定の条件に該当する場合の加算制度が設けられています。

01人材育成訓練

認定実習併用職業訓練

続いて認定実習併用職業訓練について解説します。この訓練の対象者は、訓練開始日において、15歳以上45歳未満の雇用保険被保険者であること等の要件が定められています。

支給対象となる訓練は、厚生労働大臣の認定を受けた実習併用職業訓練であり、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた訓練です。賃金助成額は1人1時間あたり800円、経費助成率は45%、OJT実施助成額は1人1コース当たり20万円です。こちらの訓練も一定の条件に該当する場合の加算制度が設けられています。

02認定職業訓練

有期実習型訓練

続いて、有期実習型訓練について解説します。この訓練の対象者は、過去一定期間に、正規雇用歴の短い有期契約労働者等のうち、正規雇用労働者等への転換を目指す方です。訓練の修了日または支給申請日において被保険者であることが求められます。また、訓練終了後、支給申請日までに、正規転換または無期転換を実施した場合に限り、助成対象となります。この点が他の2つの訓練類型との大きな違いです。

賃金助成額は1人1時間あたり800円、経費助成率は75%、OJT実施助成額は1人1コース当たり10万円です。こちらの訓練も一定の条件に該当する場合の加算制度が設けられています。

03有期訓練

特に注意すべき3つの事項

最後に特に注意すべき3つの事項について解説します。

1点目はOFF-JTです。対象となるOFF-JTは、職務に直接関係する専門的知識・技能の習得を目的としたものに限られます。該当する例としては、介護福祉士の受験資格を得るための介護福祉士実務者研修や、情報通信業のシステム開発者に対する「プログラミング言語」習得訓練などが挙げられます。該当しない例としては、接遇・マナー講習、コンサルタントによる経営改善の指導などが挙げられます。

2点目はOJTです。OJTの指導者は、申請事業主の役員または雇用されている者で、訓練実施日の出退勤時刻が確認できる者に限られ、原則として対面で実施することが求められます。具体的には、OJT実施日ごとに訓練日誌を作成し、訓練終了後にジョブ・カードによる職業能力評価を実施することが求められます。該当しない例としては、会社に所属しない人が指導するケースや、資格がないとその業務を行えない職種で、対象労働者がOJT実施前の段階で、その資格を取得していない場合等が挙げられます。

3点目は費用負担の問題です。訓練経費は事業主が全て負担する必要があります。労働者に一部でも負担させたり、研修教育機関からキックバックなどを受けたりすれば、全額不支給となります。

なお、ここでの解説は基本事項の紹介にとどまります。詳細については労働局のホームページをご確認ください。

まとめ

今回の福祉起業塾では人材開発支援助成金(人材育成支援コース)をテーマに取り上げ、人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練について解説しました。

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【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
 ご了承お願い致します。

◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
タスクマン合同法務事務所 代表
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