【法改正】こども性暴力防止法への対応

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こんにちは。タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾、ナビゲーターの直江愛子です。今回は代表の井ノ上さんと一緒に、こども性暴力防止法への対応について、深掘りしたいと思います。井ノ上さん、よろしくお願いします。


よろしくお願いします。今日は、こども性暴力防止法について、障害福祉の事業者に何が求められ、施行までにどのような準備が要るのかを、詳しく解説します。
同じ内容を動画でも解説しています。
なぜ今、新しい法律が必要になったのか
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この法律は、こどもと接する仕事に就く人の、性犯罪の前科を確認する仕組みを設けたものですよね。なぜ今、新しい法律が必要になったのでしょうか。


こどもへの性暴力は、心と体に生涯回復しがたい影響を与えるにもかかわらず、被害が後を絶たないからです。警察庁の統計では、20歳未満が被害者となった盗撮などの検挙だけで、1年間に3958件にのぼります。
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そうなんですね。こどもの被害が続いていることが、背景にあるわけですね。では、数ある対策の中で、前科を確認する仕組みが選ばれたのは、なぜでしょうか。


性犯罪は、繰り返されることがあるからです。そこで、国が前科の有無を調べて事業者に伝える手続、つまり犯罪事実確認を設け、前科のある人を、こどもと接する業務から遠ざけることにしたのです。
義務対象事業者と認定対象事業者
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事業者には、対応が義務となる義務対象事業者と、任意で国の認定を受ける認定対象事業者がありますよね。児童発達支援や放課後等デイサービスは、どちらですか?


義務対象事業者です。児童福祉法に基づく障害児通所支援の指定事業者は、学校や保育所と同じ扱いです。区分は、公立か私立かではなく、事業の種類で決まります。
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なるほど。それでは、障害者総合支援法に基づく居宅介護や短期入所を、障害のあるこどもに提供している事業者の場合は、どちらに当たるのでしょうか?


認定対象事業者です。同行援護や行動援護も、ここに含まれます。申請は任意ですが、認定を受けたあとは、犯罪事実確認などについて、義務対象事業者と同等の義務を負います。


犯罪事実確認
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犯罪事実確認で調べられるのは、特定性犯罪、つまりこの法律が対象と定めた性犯罪の前科ですよね。こどもを被害者とする犯罪に、限られるのでしょうか?


いいえ、限られません。対象の罪は、被害者の年齢で区切られていないからです。刑法の不同意わいせつなどに加え、都道府県の迷惑防止条例の罪も含まれ、成人への痴漢や盗撮の前科も対象です。
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なるほど。大人への痴漢や盗撮も、確認の対象になるわけですね。では、前科が確認の対象となる期間は、刑の種類によって、どのように定められていますか?


三つに分かれます。一つ目は実刑で、刑の執行を終えてから20年。二つ目は執行猶予で、裁判の確定から10年。三つ目は罰金で、刑の執行を終えてから10年です。


犯罪事実確認を行う時期
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気になるのは、その確認を行う時期です。義務対象事業者は、施行と同時に、今働いている職員全員の犯罪事実確認を、一斉に申請する必要があるのでしょうか?


いいえ、一斉ではありません。今働いている職員は、施行の翌年度の初めから27か月に分けて、国から割り当てられた月に申請します。期限は、施行から3年です。
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そうなんですね。今いる職員は、施行から3年以内に、順番に確認していくのですね。では、新しく採用する人は、いつまでに確認を終える必要がありますか?


業務に就かせる前です。ただし、急な欠員などやむを得ない事情があれば、いとま特例、つまり従事開始から原則3か月以内に確認できる例外があります。その間は、前科がある人とみなして対応します。


最低限整えておくべき準備
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確認の時期がつかめたところで、実務について伺います。義務対象事業者が、施行までに最低限整えておくべき準備は、いくつありますか?


主要なものは六つあります。従業員への制度周知、就業規則の改定、採用書類の見直し、報告と対応のルールと相談窓口、研修、情報管理規程です。国の準備ガイドが示す最低限の事項を、まとめたものです。


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なるほど。どれも早めに着手したい準備ですね。その中でも、土台となる就業規則には、具体的にどのような内容を、盛り込んでおけばいいのでしょうか?


対象となる職員の範囲、性暴力やそれにつながる不適切な行為の禁止、犯罪事実確認の手続に応じる義務などです。懲戒処分には、その事由をあらかじめ定め、周知しておくことが必要です。
職員に前科があると分かった場合
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では、こうした準備を整えたうえで、今働いている職員に前科があると分かった場合、事業者は、その職員を直ちに解雇できるのでしょうか?


難しい問題ですね。場合によります。こどもと接する業務から外すなどの防止措置は必ず求められますが、解雇の有効性は厳しく判断されるため、配置転換などで雇用を保つ検討が先になります。
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そうなんですね。では、まだ働き始めていない内定者について伺います。内定を出したあとに前科が分かったら、事業者は内定を取り消すことができますか?


採用の段階での確認によります。ガイドラインは、採用選考で前科の有無を書面などで確認していなければ、内定後に分かったことだけを理由とする取消しは、合理性が認められにくいとしています。


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なるほど。では、内定の取消しをめぐって後で困らないために、先ほど6つの準備の一つに挙がった採用書類は、具体的にどのように見直しておけばよいのでしょうか?


見直す点は3つです。一つ目は、募集要項に、前科がないことを採用条件として明示すること。二つ目は、誓約書で前科の有無を確認すること。三つ目は、内定通知書に取消しの事由を明記することです。
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なるほど。採用の段階で、書面で確認しておくことが、後の判断の分かれ目になるのですね。井ノ上さん、ありがとうございました。
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【この記事の執筆・監修者】
- (いのうえ ごう)
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※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
ご了承お願い致します。
◆1975年生まれ
奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
兵庫県立大学大学院 社会科学研究科(MBA) 修了
◆社会保険労務士・行政書士
◆奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
◆タスクマン合同法務事務所 代表
〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
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