処遇改善加算とは?最新の処遇改善加算制度をどのサイトよりも分かりやすく解説!

処遇改善加算を分かりやすく説明するコラムブログ

処遇改善加算コラムを3分読めば理解できること

・処遇改善加算を全く知らない人でも全体像が理解できる
・処遇改善加算の業種別の加算額(率)が理解できる
・処遇改善加算をとるための手続きの流れが理解できる

介護職員処遇改善加算とは?年間手続きは?給付率は?処遇改善加算に関する初歩的な疑問から専門的な悩みまで網羅。介護・障害福祉事業サポートの専門家が、最新の処遇改善加算制度について詳しく解説。

処遇改善加算コラムの目次

①処遇改善加算とは?処遇改善加算を一言で説明
②処遇改善加算の金額は?業種別の算定方法
③処遇改善加算の支給対象職種は?
④処遇改善加算を受けるための手続きは?計画届と実績報告
⑤処遇改善加算計画届作成上の注意点、ポイントは?
⑥処遇改善加算実績報告書作成上の注意点、ポイントは?
⑦処遇改善加算のサポートは社会保険労務士の専門分野
⑧処遇改善加算コラムのまとめ

①処遇改善加算とは?処遇改善加算を一言で説明

「介護職員処遇改善加算」

介護業界のことを知らない人でも、介護保険の報酬算定を知らない人でも理解できるように、一言で処遇改善加算を説明しよう。介護職員処遇改善加算とは、

ヘルパーさんが働きやすい環境をつくる介護・障害福祉事業所に対して、国が特別の給付を行うので、給付額を超える金額をヘルパーさんに還元してくださいね

という仕組みだ。初めて処遇改善加算に触れる人には、きっと次の疑問が出てくるだろう。

「ヘルパーさんが働きやすい環境って何?」
「国がくれる給付ってどれくらいの金額?」
「給付額を超える金額をヘルパーさんに還元するってどういうこと?」
「処遇改善加算を受けるための手続きは?」

このコラムではこれらの初歩的な疑問に答えるとともに、すでに介護・障害福祉事業所で管理者や責任者をしているような方々にも、より深く処遇改善加算を理解してもらえるように配慮して執筆した。

②処遇改善加算の金額は?業種別の算定方法

ここでは介護職員処遇改善加算の実際の給付金額について解説しよう。まずは基本的知識から。処遇改善加算は、固定金額が給付されるのではなく、給付掛け率(パーセント)を用いて給付される。具体的な算定方法次の通りだ。

( 基本報酬 + ※業種ごとに定める各加算報酬 )×業種別の給付掛け率

※部分はこのコラムでは説明省略

介護職員処遇改善加算の業種別の給付掛け率

指定業種 加算1 加算2 加算3
訪問介護 13.7 10 5.5
通所介護 5.9 4.3 2.3
居宅介護(障害) 30.2 22 12.2
重度訪問介護(障害) 19.1 13.9 7.7
同行援護(障害) 30.2 22 12.2
行動援護(障害) 25 18.2 10.1
就労移行支援 6.7 4.9 2.7
就労継続支援B型 5.2 3.8 2.1
グループホーム 7.4 5.4 3
放課後等デイサービス 8.1 5.9 3.3
児童発達支援 7.6 5.6 3.1

数値は%(パーセント)

>加算1~3の違いについてはこちら

具体的事例

具体的事例を用いて説明しよう。

30分の訪問介護を利用した場合、訪問介護事業者は395単位の介護報酬を得ることができる。ここに処遇改善加算1の給付掛け率を乗じると、395×13.7%=54単位。結果として次の介護報酬を請求することができる。

395(元の訪問介護報酬)+54(処遇改善)=449単位

1単位10円で計算すると、4490円となる。なお、処遇改善加算を受けることで、利用者側の負担もそれに応じて増加する点に注意が必要だ。介護事業所の人件費の一部を、利用者も負担しているという図式である。

③処遇改善加算の支給対象職種は?

続いて介護職員処遇改善加算の支給対象職種を確認しよう。

処遇改善加算は、あくまでも「現業」つまり要介護者、障害者、障害児に対して実際のケアを行う職種の処遇を改善することが目的だ。そのため支給対象は、主に次の職種と定められている(例示)

〇処遇改善加算の主な支給対象者

・介護職員(訪問介護、通所介護、障害居宅介護、障害重度訪問介護など)
・生活支援員、世話人(共同生活援助など)
・職業指導員、就労支援員(就労移行支援、就労継続支援など)
・児童指導員(放課後等デイサービス、児童発達支援など)

一方、主に次の職種は支給対象外となる。

〇処遇改善加算の支給対象外職種

・法人代表者、役員
・管理者
・サービス提供責任者
・看護師
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・生活相談員
・サービス管理責任者
・児童発達管理責任者

ただし、これらの「支給対象外職種」の人が、「支給対象職種」を兼務し、かつ勤務体制一覧(シフト表)で勤務時間が確保されている場合は、その勤務部分に関して処遇改善加算の支給が可能となる。(この点、自治体によって若干の判断差異があるので要注意)

④処遇改善加算を受けるための手続きは?計画届と実績報告

ここでは介護・障害福祉事業所が介護職員処遇改善加算を受けるための具体的な手続きについて説明する。処遇改善加算が、他の加算と異なる点は、

毎年度、計画届と実績報告書の提出が必要

となる点だ。具体的事例で説明しよう。

1.処遇改善加算は毎年度、手続きが必要

介護・障害福祉分野では4月1日~3月31日を1年度として定めている。ここで言う年度は、事業所(法人)の決算年度とは何の関係もない。

とある年度で処遇改善加算を受けたい事業所は、2月末までに計画届を提出しなければならない。この点多くの自治体での共通ルールだ。

そして実績報告を年度終了後(3月31日)、4カ月以内(7月31日)に提出する。これを毎年繰り返さなければならないわけだ。

2.年度の途中で処遇改善加算を受けることはできないのか?

それでは2月末までに処遇改善加算計画届を提出しなかった場合、その年度は処遇改善加算を受けることはできないのだろうか?そのようなことはないのでご安心を。

年度の途中から処遇改善加算を受けたい場合は、受けたい月の前々月末までに計画届を提出すればよい。

3.開業初年度(指定と同時)は処遇改善加算を受けることができないのか?

「開業(指定)と同時に処遇改善加算を受けることはできませんか?」

との質問をよく受ける。端的に結論を示すと「可能」だ。指定申請書の提出に合わせて処遇改善加算の計画届を提出すれば、開業(指定)と同時に処遇改善加算を受けることができる。

⑤処遇改善加算計画届作成上の注意点、ポイントは?

ここでは介護職員処遇改善加算の計画届作成上のポイントを解説しよう。実際の届出書は自治体ごとに若干の差があるが、次の3点さえ理解していれば、どのような自治体の計画届でも対応できるので是非習得頂きたい。

ポイント1.受取額<配分額

これは処遇改善加算の根幹をなす考え方だ。国から支給される処遇改善加算額を、1円でも上回る額を、対象職種の従業員に支給しなければならない、ということだ。

例えば、年度で1,000,000円の処遇改善加算を受ける場合、少なくとも1,000,001円を対象職種の従業員に支給する必要がある。

計画届では、「受取額<配分額 を実現できる」との予測を示す必要があるわけだ。配分は月々の給与であっても、ボーナスなどの一時金であっても構わない。

さらに言うと「配分額」には、

対象従業員に処遇改善加算を支給することで増額する、事業主負担の社会保険料

も含めることができると定められている。

ポイント2.実施期間

次に重要なのが、ポイント1で示した計画を、いつまでに実施する予定か、という点だ。つまり対象職種の従業員に、処遇改善加算を支給し終わる期限のことだ。

処遇改善加算が年度(4~3月)を基準に、毎月国から支給されるということは述べた。これを受けて、実施期間(支給期限)も年度で区切らなければならないのは当然のことだ。

しかし、処遇改善加算を含む介護報酬が、サービス提供月から2カ月遅れで入金されるという点、および実績報告書の提出期限が7月31日である点を理由に、多くの自治体では、5月末または6月末までを実施の期限として定めることが認められている。

まとめると次のようになる。

・毎年度4月~3月にサービス提供する部分に対して、処遇改善加算を受け取る
・実際の入金は2カ月遅れとなるため、6月~5月
・受け取り後に給与支給する事業所に配慮し、7月~6月での実施も認める。

したがって一般的な実施期間は次のようになる。

・4月~3月
・5月~4月
・6月~5月
・7月~6月

(この部分も自治体により若干の判断差異があるため要確認)

一度この実施期間を決定すると毎年度継続する必要がある点に注意しよう。

3.ポイント3.加算のレベル

ポイントの最後は加算レベルだ。介護職員処遇改善加算には1~5までのレベルがあり、給付の掛け率がそれぞれ定められている。(先に説明した表では1~3のみ)

当社で支援している事業所では、原則として最高の加算レベルである加算1を推奨している。ここでは処遇改善加算1~3の取得条件に付いて検討しよう。文章で記載すると分かりにくいため、表で示してみる。

処遇改善加算1~3の要件

要件Ⅰ

次の全てを行えますか?

仕事内容と責任に応じた昇格制度を作る

仕事内容と責任に応じた昇給制度を作る

上記を就業規則に定め全員に公開する

要件Ⅱ

次のいずれかを行えますか?

社内研修を実施し、能力確認を行う

資格取得のための休暇や費用の一部補助

要件Ⅲ

次のいずれかを行えますか?

定期昇給

保有資格で昇給

能力評価で昇給

 

加算1

加算2

加算3

要件Ⅰ

いずれか

要件Ⅱ

要件Ⅲ

この他に「職場環境等要件」への合致が求められるが、通常は問題なく対処できるため、ここでの解説は省略する。

⑥処遇改善加算実績報告書作成上の注意点、ポイントは?

続いて介護職員処遇改善加算の実績報告書の作成上の注意点とポイントについて検討しよう。ここまでコラムを読み進めて頂いた方には、もう分かるはずだ。そう、処遇改善加算の実績報告では、「計画届で記載した内容がどのように実施されたか」を記載するだけだ。

具体的には、

受取額<配分額

となったことを、詳細に記載する。実績報告書を正しく、かつ効率的に作成するためには日ごろから次の2点を心がけよう。

1.毎月国から支給される処遇改善加算額を、指定ごとに分けて集計しておく
2.毎月対象職種に支給している処遇改善加算額を、指定ごとに分けて給与明細で記載する

ここで言う「指定ごとに」とは例えば1つの介護事業所で、訪問介護(介護保険)と居宅介護(障害福祉)を兼業しているような場合、指定種別ごとに

受取額<配分額

を達成する必要性があるという意味だ。

⑦処遇改善加算のサポートは社会保険労務士の専門分野

最後に、介護職員処遇改善加算の手続きや管理の専門家は誰か?という点について説明したい。本コラムをご覧いただいてお分かりの通り、処遇改善加算の計画届、実績報告を適切に実施するためには、

・労務関連の専門知識
・介護・障害福祉分野に対する専門知識

が必要となる。タスクマン合同法務事務所では、介護・障害福祉分野に専門特化している社会保険労務士、行政書士、税理士、司法書士が専門知識を総動員して、介護・障害福祉事業所をサポートしている。

介護職員処遇改善加算でお困りの際は、是非当事務所の無料相談を利用されることをお勧めする。

⑧処遇改善加算コラムのまとめ

・処遇改善加算のミソは、受取額<配分額
・処遇改善加算は指定業種によって、掛け率が異なる
・支給対象職種が明確に定められている
・計画届と実績報告の提出が義務付けられている

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