育児期の柔軟な働き方支援で最大177万円|両立支援等助成金|柔軟な働き方選択制度、子の看護等休暇制度有給化、助成金受給のための手順

育児期の柔軟な働き方支援で最大177万円|両立支援等助成金_コラムサムネ
井ノ上剛(社労士・行政書士)

タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。育児期の柔軟な働き方を支援することで、最大177万円受給できる助成金制度があることをご存じでしょうか。今回のコラムでは育児期の柔軟な働き方支援で最大177万円|両立支援等助成金をテーマに取り上げ、柔軟な働き方選択制度、子の看護等休暇制度有給化、助成金受給のための手順について詳しく解説します。

このコラム推奨対象者

・会社経営者の方
・事業所の管理者の方
・柔軟な働き方選択制度について理解したい方
・子の看護等休暇制度有給化について理解したい方
・助成金受給のための手順について理解したい方

コラムの信頼性

タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで952社、本社を含め11の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【育児期の柔軟な働き方支援で最大177万円|両立支援等助成金】をテーマに取り上げ、柔軟な働き方選択制度、子の看護等休暇制度有給化、助成金受給のための手順について詳しく解説します。

同じ内容を動画でも解説しています。

改正育児・介護休業法と両立支援等助成金

はじめに、令和7年10月に施行された、改正育児・介護休業法と両立支援等助成金の概要について解説します。

法改正の目的は、「育児期の柔軟な働き方支援」であり、この改正目的を支えるための助成金として、「柔軟な働き方選択制度」と「子の看護等休暇制度有給化」の2種類が設けられています。対象は中小企業に限定されます。以下2種類の助成金制度について、詳しく見ていきます。

柔軟な働き方選択制度

まずは「柔軟な働き方選択制度」について解説します。

改正育児・介護休業法において、事業主には、5つの項目の中から2つ以上選択し導入する義務が定められています。法律上の義務は2つですが、助成金受給のためには法定基準を超える必要があります。具体的には3つ導入した場合、制度利用者1人につき20万円、4つ以上で25万円です。5つの項目を1点ずつ確認しましょう。

柔軟な働き方選択制度

①フレックスタイム制または時差出勤制度
いずれも労働時間を短縮することなく労働者の状況に合わせて柔軟化するための制度です。

②育児のためのテレワーク
週又は月当たりの勤務日の半数以上利用でき、1日の所定労働時間を変更せず、時間単位で始業又は終業の時刻から連続して実施できる制度です。

③短時間勤務制度
1日の所定労働時間を原則6時間とし、それ以外にも平均1時間以上短縮する勤務時間の中から選択できる制度です。

④保育サービスの手配および費用補助
会社が手配するベビーシッター、一時預かり、家事支援サービス等の利用に際して、費用補助を行う制度です。

⑤養育両立支援休暇制度
通常の有給休暇や、後に説明する子の看護等休暇とは別に、年間10日以上、子の養育目的で取得できる有給休暇制度です。時間単位で取得でき、かつ中抜け可能な形にする必要があります。

これらは制度利用労働者ごとに1社最大5人まで助成金を受給することができます。つまり、3つ導入して5人が利用した場合100万円、4つ以上導入した場合は125万円となります。

子の看護等休暇制度有給化

続いて、もう一つの助成金メニューである「子の看護等休暇制度有給化」について解説します。このメニューは、先ほど解説した「柔軟な働き方選択制度」とは異なり、導入による受給は1回限り30万円です。

通常の有給休暇制度とは別に、子の看護等を目的として、1年度につき10日以上の有給休暇を、時間単位で取得でき、かつ中抜け可能な形にする必要があります。当然ながら制度の対象となる労働者が在籍し、いつでも利用できる状態にすることが要件となります。

「柔軟な働き方選択制度」の5点目で解説した「養育両立支援休暇制度」が子の養育のためであれば理由を限定せず取得できるのに対して、こちらは子の病気や怪我など看護を理由とする休暇に限定されます。

02二種類の休暇制度の取得目的の比較

対象となる子の要件

続いて対象となる子の要件について解説します。対象となる子は、3歳から小学校就学前までですが、「短時間勤務制度」以外は3歳未満の子も就業規則等で定める場合対象となります。「短時間勤務制度」が除かれるのは、3歳未満はすでに法律で義務化されているためです。

また利用年限を「中学校修了前」まで延長する場合、1回限り20万円が加算されます。この加算を受給するためには、導入する「柔軟な働き方選択制度」の全て、または「子の看護等休暇制度有給化」のいずれかで利用年限を延長する必要があります。なお、「保育サービスの手配および費用補助」については、3歳から小学校就学前の子が対象となっていれば、要件を満たしたものとみなされます。

補足ですが、厚生労働省が運営する「両立支援のひろば」で、男女別の育休取得率と平均取得日数を公表した場合、情報公表加算として、1回限り2万円が加算されます。

助成金受給のための手順

最後に助成金受給のための手順について解説します。

柔軟な働き方選択制度

①「柔軟な働き方選択制度」を就業規則等に規定

②制度の利用およびキャリア形成の支援方針を全労働者へ周知

③対象制度利用者と面談を実施し、「面談シート」に記録したうえで、「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」を作成

④プランに基づく利用支援を行い、制度利用開始日から6か月間の利用実績を確保(利用実績は下表参照)

⑤6か月経過日の翌日から2か月以内に支給申請します。

03助成金支給要件となる利用実績
【求められる利用実績】

なお、ステップ1~3は、制度利用開始日の前日までに実施しておく必要がある点が重要です。

子の看護等休暇制度有給化の場合、比較的シンプルで、就業規則等に規定した日の翌日から2か月以内に申請する流れになります。

まとめ

今回のコラムでは育児期の柔軟な働き方支援で最大177万円(両立支援等助成金)について解説しました。柔軟な働き方選択制度、子の看護等休暇制度有給化、助成金受給のための手順についてご理解いただけたかと思います。

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【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
 ご了承お願い致します。

◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
タスクマン合同法務事務所 代表
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