【第3回】介護情報基盤を使うための準備|情報端末に関する3つの関門、導入支援事業者、助成金制度

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タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。いま、介護業界はテクノロジーによって大きく変わろうとしています。福祉起業塾では『介護情報基盤』を全3回のシリーズでお届けします。第3回のテーマは【介護情報基盤を使うための準備】です。情報端末に関する3つの関門、導入支援事業者、助成金制度について詳しく解説します。
このコラム推奨対象者
・会社経営者の方
・事業所の管理者の方
・情報端末に関する3つの関門について理解したい方
・導入支援事業者について理解したい方
・助成金制度について理解したい方
コラムの信頼性
タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで1015社、本社を含め12の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【介護情報基盤を使うための準備】をテーマに取り上げ、情報端末に関する3つの関門、導入支援事業者、助成金制度について詳しく解説します。
同じ内容を動画でも解説しています。
情報端末3つの関門
はじめに、パソコン等の情報端末に関する3つの関門について解説します。事業所は、介護WEBサービスを通じて介護情報基盤を使うため、以下の説明は介護WEBサービスの利用説明であると捉えると理解しやすいでしょう。準備に必要なものは、パソコン等の情報端末、電子証明書、マイナ資格確認アプリ、カードリーダーです。


これらを準備したうえで、3つの関門をクリアする必要があります。
電子証明書のインストール
1つ目の関門は、電子証明書を事業所端末にインストールする作業です。つまり、その端末が「介護事業所の正規のものである」と名乗れるようにすることです。
電子証明書には介護保険証明書と介護DX証明書があり、このうち、介護保険証明書については、介護報酬をインターネットで請求するために、従来から使われてきた証明書です。そのため、自ら電子請求を行っていて、すでに介護保険証明書をお持ちの事業所は、その証明書をそのまま使います。一方、請求事務を外部委託するなどして、現在、介護保険証明書をお持ちでない事業所は、無料の介護DX証明書を新たに取得して使います。
カードリーダーとマイナ資格確認アプリの導入
2つ目の関門は、カードリーダーとマイナ資格確認アプリの導入作業です。つまり、利用者のマイナンバーカードを読み取り、本人確認ができるようにすることです。カードリーダーについては、カードをかざして読み取れる拡張APDU対応スマートフォンでも代用できます。


そのため、訪問系事業所の場合は、専用のスマートフォンを1台確保し、そのスマートフォンにマイナ資格確認アプリを入れるとカードリーダーを接続する手間が省けます。一方、通所・入所系事業所の場合は、事業所のパソコンやタブレットにマイナ資格確認アプリを入れ、外付けのカードリーダーを接続します。もちろん、通所・入所系事業所であってもスマートフォン対応が可能です。
このプロセスを経て本人確認を行うと、その後4か月間、情報閲覧が可能となり、それ以降は、介護レセプトの発生が確認されるたびに、閲覧可能期間が1か月ずつ延長されます。
ユーザ登録
3つ目の関門は、ユーザ登録の作業です。つまり、介護WEBサービスを誰が使うのかを決めて登録することです。具体的には、管理者ユーザや、一般ユーザの登録と、権限の設定を行います。これにより、情報の取り扱いに責任を持てる体制がつくられます。
これら3つの関門をすべて越えることで、介護WEBサービスを通じて介護情報基盤を使う準備が整います。なお、ここで解説した導入作業は、導入支援事業者に依頼する方法もあり、助成金も活用できます。この点を次の章以降で解説します。
導入支援事業者
続いて、導入支援事業者について解説します。導入支援事業者とは、介護情報基盤を導入する際の各種作業を、支援・代行する事業者です。具体的には、カードリーダーの導入や電子証明書の準備とインストール、アプリのインストールと初期設定、カードリーダーとの接続、ユーザー登録などを支援します。
支援事業者には3つのタイプがあります。
伴走支援型
伴走支援型は、介護事業所を直接訪問し、作業の代行も含めて、マンツーマンで導入を支援します。
リモート支援型
リモート支援型は、Web会議などを活用して、画面越しに導入作業の説明などを行います。
集合研修型
集合研修型は、複数の介護事業所に対して、研修の形式で導入作業の説明などを行います。
介護情報基盤ポータルに掲載されている導入支援事業者一覧から選ぶことができます。支援の内容や条件は事業者ごとに異なりますので、依頼前に十分にご確認ください。なお、医療機関における、主治医意見書の電送に関するシステム改修については、システム導入時の事業者にご相談されることをお薦めします。
助成金制度
最後に環境整備経費を支援する助成金制度について解説します。
介護事業所に対する助成金
介護事業所については、カードリーダーの購入経費と、介護情報基盤との接続サポート等経費が対象となります。接続サポート等経費では、カードリーダー接続確認、マイナ資格確認アプリのインストール及び設定、介護保険資格確認等WEBサービスの設定、ユーザ権限の設定、ケアプランデータ連携システムの接続サポートが助成金対象となります。
助成金の額については、訪問・通所・短期滞在系はカードリーダー3台まで、助成限度額64,000円。居住・入所系は2台まで、55,000円。その他は1台まで、42,000円です。いずれも税込みで、この限度額はカードリーダー購入費と接続サポート費を合わせた上限です。同一介護事業所で複数のサービスを提供する場合には、それぞれのサービス種別ごとに助成金を受けることができます。
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医療機関に対する助成金
医療機関については、主治医意見書を電子的に送信する機能を追加するための、回線の設定やシステム改修の経費が対象となります。上限額は、200床以上の病院で助成率1/2、限度額55万円、199床以下の病院または診療所で助成率3/4、上限額39.8万円、いずれも税込みです。
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一方、パソコンなどの本体購入費用や、中古品・リース品は助成の対象外ですので、ご留意ください。
申請は、カードリーダーの購入や基盤との接続が完了した後に、ポータルサイトの申請画面から行います。申請の期限は令和9年3月12日までですが、予算の上限に達した場合は申請の受付が終了しますので、早めの対策が必要となります。
まとめ
今回のコラムでは介護情報基盤を使うための準備について解説しました。情報端末に関する3つの関門、導入支援事業者、助成金制度についてご理解いただけたかと思います。
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【この記事の執筆・監修者】
- (いのうえ ごう)
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◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
◆奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
◆タスクマン合同法務事務所 代表
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