■養子と実子に法定相続分の差はあるのか?

1.養子縁組の仕組み

日本では20歳になったら自分より年下の人を養子にすることが出来ます。

年上を養子できるとすると、ややこしくてたまりませんね。

養子に対する法定相続分をご説明するためには、嫡出子(ちゃくしゅつし)の理解が必要です。

2.嫡出子とは何か?

嫡出子とは「妻が婚姻中に身ごもった子」を指します。(民法772条)

そしてその子は原則、夫の子と推定されます(同条)

また、養子については

民法809条「養子は養子縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する」

ことになりますので、この2つの理屈を合わせると、

「実子も養子も法定相続分は同じ」

という結論に至ります。

■嫡出子と非嫡出子で法定相続分に差はあるのか?

1.非嫡出子とは何か?

非嫡出子を「嫡出子」とは逆の側面から説明すると次のようになります。

「妻が婚姻中に身ごもったのではない子」(772条)

また、
「婚姻届日から200日以内に生まれた子、離婚日から300日経過後に生まれた子」
も、いったんは非嫡出子と推定されます。

旧民法では、

「法律婚=秩序、守るべきもの」

との考えのもとで、
嫡出子:非嫡出子=2:1

という相続分でした。

2.ケーススタディ~非嫡出子の法定相続分

ケーススタディ

AB間に実子Cがある。
Aには別に非嫡出子Dがあり認知している。
Aが死亡した。

3.解説~非嫡出子の法定相続分

旧民法では、BCDの法定相続分はそれぞれ、

B=1/2
C=2/6(=1/3)
D=1/6

としていました。(旧民法900条4項)

しかし、社会情勢の変化を受けて平成25年、この状態を「違憲」とする画期的な判決が出されました。(最大決平25.9.4)

結果的に民法が改正され、

「嫡出子と非嫡出子の法定相続分は同じ」

となったわけです。