介護タクシー許可制度と介護障害福祉制度の関係性|介護タクシー制度の枠組み、4条許可と43条許可の比較、白ナンバーで実施できる介護タクシー

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タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。介護タクシー許可制度と介護保険法・障害者総合支援法の事業者指定制度の関係性を、正しく理解されていますでしょうか?今回のコラムでは介護タクシー許可制度と介護障害福祉制度の関係性をテーマに取り上げ、介護タクシー制度の枠組み、4条許可と43条許可の比較、白ナンバーで実施できる介護タクシーについて詳しく解説します。
このコラム推奨対象者
・会社経営者の方
・事業所の管理者の方
・介護タクシー制度の枠組みについて理解したい方
・4条許可と43条許可の比較について理解したい方
・白ナンバーで実施できる介護タクシーについて理解したい方
コラムの信頼性
タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで953社、本社を含め11の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【介護タクシー許可制度と介護障害福祉制度の関係性】をテーマに取り上げ、介護タクシー制度の枠組み、4条許可と43条許可の比較、白ナンバーで実施できる介護タクシーについて詳しく解説します。
同じ内容を動画でも解説しています。
介護タクシー制度の枠組み
はじめに、介護事業所が実施できる介護タクシー制度の枠組みについて解説します。介護タクシーの法制度は、道路運送法を軸とする運送許可制度と、介護保険法・障害者総合支援法に基づく報酬制度の二つの法制度が交差する複雑な構造を持っています。
いわゆる「介護タクシー」は、法律上の正式な制度名ではなく、これらの制度の組み合わせです。事業設計を誤ると、無許可、いわゆる白タク等として刑事罰・行政処分の両面で重大なリスクが生じるため注意が必要です。
主な制度として、道路運送法第4条に基づく福祉輸送事業限定許可、43条に基づく特定旅客自動車運送事業、これらの許可を前提とした78条3号に基づく自家用自動車有償運送(いわゆるぶら下がり許可)、79条に基づく福祉有償運送、そして令和6年のガイドラインで整理された許可・登録不要の運送があります。


これらの運送制度と、介護保険制度・障害福祉制度の通院等乗降介助を組み合わせることで、報酬を受けながら適法に有償輸送を行う仕組みが構成されます。
4条許可と43条許可の比較


続いて、4条福祉輸送事業限定許可と43条特定旅客自動車運送事業を比較します。利用対象者については、4条許可は身体障害者手帳交付者、要介護認定者、要支援認定者、単独移動が困難な者等およびその付添人が対象です。
一方、43条許可は、介護サービス事業者と利用者との間で契約が締結された「特定の者」に限定されます。例えば、自施設の利用者だけを病院へ送迎する場合などが典型例です。
許可申請者については、4条許可は個人・法人いずれも可能であるのに対し、43条許可は法人のみです。これは、43条許可の前提として事業者指定が必要であり、その指定を受けるには法律上、法人格が求められるためです。
また、4条許可には所要資金の50%以上の自己資金確保などの資金要件がありますが、43条許可には資金要件がありません。運転者の資格については、いずれも第二種運転免許が必須です。いずれの運賃も介護保険の給付対象外であり、全額利用者の自己負担となります。
なお4条許可の車両は福祉用の車両のほか、セダン型等の一般車両での許可も可能です。ただしこの場合は、ヘルパーとしての資格も必要です。
自家用自動車有償運送_ぶら下がり許可(78条第3号)
次に、道路運送法第78条第3号に基づく自家用自動車有償運送について解説します。この制度は単体では機能せず、4条許可または43条許可に付属する形態をとるため、別名「ぶら下がり許可」と呼ばれます。
具体的には、4条許可または43条許可を持つ事業者に所属する介護職員が、自分の車、つまり白ナンバーの車両を使用します。事業者が運送責任を負い、運行管理も担うことを前提としています。
運転者は原則として、第二種運転免許が必要ですが、保有しない場合は福祉有償運送運転者講習の修了で代替可能です。この制度の運賃も介護保険の給付対象外です。
福祉有償運送(79条)
続いて、道路運送法第79条に基づく福祉有償運送について解説します。この制度の特徴は、NPO等の非営利法人が、4条許可や43条許可の対象者より若干広い範囲の利用者を対象として、一般タクシーのおおむね8割までの料金で実施する点にあります。
ただし実施にあたっては特別の要件と手続きが求められます。具体的には公共交通機関では十分な輸送サービスが確保できない交通空白地域を前提として、運営協議会の合意を得る必要があります。
許可・登録不要の場合(ガイドライン)
次に、令和6年に整理されたガイドラインに基づく許可・登録不要の場合について解説します。運送サービスの代金を受け取らない、つまり無償の場合には、許可又は登録は不要です。ただし「無償」の定義は厳密に定められています。
受け取りが認められるのは、ガソリン代・駐車場料金等の実費相当分や、社会通念範囲内の謝礼に限られます。ただし謝礼の名を借りて実質的に運賃を受け取る場合は無償とは認められません。
通院等乗降介助との関係


まとめ
今回のコラムでは介護タクシー許可制度と介護障害福祉制度の関係性について解説しました。介護タクシー制度の枠組み、4条許可と43条許可の比較、白ナンバーで実施できる介護タクシーについてご理解いただけたかと思います。
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【この記事の執筆・監修者】
- (いのうえ ごう)
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ご了承お願い致します。
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
◆奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
◆タスクマン合同法務事務所 代表
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