キャリアアップ助成金(正社員化コース)|助成金の支給金額、支給条件、制度活用のためのスケジュール
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タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。能力・意欲ともに高いパート職員・非正規職員の方々を正社員に転換するとき、国の助成金を活用していますでしょうか。今回のコラムではキャリアアップ助成金(正社員化コース)をテーマに取り上げ、助成金の支給金額、支給条件、制度活用のためのスケジュールについて詳しく解説します。
このコラム推奨対象者
・会社経営者の方
・事業所の管理者の方
・助成金の支給金額について理解したい方
・支給条件について理解したい方
・制度活用のためのスケジュールについて理解したい方
コラムの信頼性
タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで940社、本社を含め10の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【キャリアアップ助成金(正社員化コース)】をテーマに取り上げ、助成金の支給金額、支給条件、制度活用のためのスケジュールについて詳しく解説します。
キャリアアップ助成金「正社員化コース」の全体像
はじめに、キャリアアップ助成金「正社員化コース」の全体像を中小企業に該当する前提で解説します。この助成金は、非正規雇用から正規雇用に転換した場合に支給される制度です。
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具体的には有期雇用から転換した場合、1人あたり40万円、重点支援対象者に該当すれば80万円、無期雇用から転換した場合、1人あたり20万円、重点支援対象者に該当すれば40万円支給されます。
重点支援対象者
a:雇入れから3年以上の有期雇用
b:雇入れから3年未満で次の①②いずれにも該当する有期雇用
①過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下
②過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない
c:派遣労働者・母子家庭の母等人材開発支援助成金の特定の訓練修了者
さらに「正規雇用転換制度」を新たに規定し、対象者を転換した場合、1人目に限り20万円、同じく勤務地限定・職務限定・短時間正社員などの「多様な正社員制度」を新たに規定し、対象者を転換した場合にも、1人目に限り40万円が加算されます。
乗り越えるべき大きな壁は3つです。
3つの壁(ハードル)
①正規雇用と非正規雇用の間で、就業規則上の明確な差を設けること。
②点目は、転換後の賃金を転換前と比較して「3%以上」増額させること。
③点目は、それらの根拠を就業規則に明記し、実態と合致させることです。
このコラムでは、これらの要件を確実にクリアしつつ、企業のリスクを最小限に抑えるための具体的な方策について解説します。
正規雇用と非正規雇用の「差」
続いて、正規雇用と非正規雇用の「差」について解説します。
助成金の審査においては、就業規則等において、両者の待遇が明確に区別されていることが求められます。推奨する設計は以下の2項目です。
基本給
まず「基本給」において、明確な違いを設けます。具体例として、非正規用と正規用、2つの賃金テーブルを設けることを推奨します。また正規雇用者には昇給の仕組みが必須要件となるため、昇給日や昇給基準についても定めます。
賞与または退職金
次に「賞与」または「退職金」について、支給の有無等に明確な違いを設けます。中小企業の場合、退職金制度がないケースもあるため、賞与で差を設ける方が一般的です。具体例として非正規はなし、正規はあり等と規定します。
このような違いでまずは制度上の「差」を構築します。
賃金3%以上の増額
次に、最大の難関である「賃金3%以上の増額」を達成するための方法を解説します。
基本給だけで3%を一気に引き上げることは、賃金制度が硬直化する可能性があります。
そこで推奨されるのが、「基本給のアップ」に加えて、正規雇用だけに支給する「手当」を上乗せする手法です。
具体例として、「職務手当」や「役職手当」、「資格手当」といった、毎月固定的に支給される手当を就業規則に定めます。交通費等の実費や、変動する手当は除外される点に注意が必要です。
就業規則整備上の要点
続いて、就業規則整備上の要点について解説します。
先ほど解説した基本給の昇給、賞与、手当については、全て就業規則に記載し、そのルール通りに運用する必要があります。
さらに正規雇用と非正規雇用の間の差の存在について、その根拠となる「役割の違い」を就業規則に明記しておく必要があります。具体的には担当職務や責任の違いです。もし、正規と非正規の担当職務や責任が全く同じであれば、同一労働同一賃金の観点から問題が残るためです。
固定残業代の取り扱い
ここで、見落としがちな「固定残業代」の取り扱いについて解説します。固定残業代は、原則として3%の賃金増額計算には含まれません。しかし、固定残業代の総額または時間相当数を減らしている場合は、転換前後の賃金に「固定残業代を含めた場合」と「含めなかった場合」のいずれで比較しても3%以上増額させる必要があります。
基本給をアップさせたにもかかわらず、固定残業代がそのままだと、そこに含まれる固定残業時間が減ったことになるため注意が必要です。
この計算は、複雑な計算が必要となるため、社労士に相談することをお勧めします。
スケジュール
最後に、推奨するスケジュールについて解説します。
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まずこのコラムで解説した内容を含む就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出ます。
続いて非正規労働者を雇用します。ステップ1と2の順序は逆でも問題ありませんが、正規と異なる雇用区分の就業規則が6カ月以上適用されていることが助成金の要件となります。
その後、管轄労働局長へキャリアアップ計画書を提出し、正規雇用転換制度を就業規則に規定します。非正規雇用から6カ月以上経過後、社内審査を経て正規雇用に転換します。その際、賃金を3%以上引き上げます。
第1期分として、転換後6ヶ月分の給与を支払った日の「翌日から2ヶ月以内」に助成金を申請します。第2期分として、転換後12ヶ月分の給与を支払った日の「翌日から2ヶ月以内」に、助成金申請を行います。
審査期間は第1期、第2期それぞれ数か月かかりますが、補正対応を経て、最終支給決定されれば会社の預金口座に助成金が振り込まれます。
まとめ
今回の福祉起業塾ではキャリアアップ助成金(正社員化コース)をテーマに取り上げ、助成金の支給金額、支給条件、制度活用のためのスケジュールについて解説しました。
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【この記事の執筆・監修者】
- (いのうえ ごう)
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※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
ご了承お願い致します。
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
◆奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
◆タスクマン合同法務事務所 代表
〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
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