コンサル不要!自分でできる介護サービス市場調査|JMAPの使い方、実際の介護ニーズ調査方法、気になる地域の比較方法

-1.jpg)
-1.jpg)
タスクマン合同法務事務所がお送りする福祉起業塾です。コンサルタントに依頼してなくても、気になる町の介護市場調査を、無料かつ簡単に実施できる方法があるのをご存知でしょうか?今回のコラムではコンサル不要/自分でできる介護サービス市場調査をテーマに取り上げ、JMAPの使い方、実際の介護ニーズ調査方法、気になる地域の比較方法について詳しく解説します。
このコラム推奨対象者
・会社経営者の方
・事業所の管理者の方
・JMAPの使い方について理解したい方
・実際の介護ニーズ調査方法について理解したい方
・気になる地域の比較方法について理解したい方
コラムの信頼性
タスクマン合同法務事務所は社労士・行政書士・司法書士・税理士が合同し、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化してご対応しています。このコラムの執筆日時点、職員数86名、累積顧客数は北海道から沖縄まで981社、本社を含め12の営業拠点で運営しています。今回の福祉起業塾では【コンサル不要/自分でできる介護サービス市場調査】をテーマに取り上げ、JMAPの使い方、実際の介護ニーズ調査方法、気になる地域の比較方法について詳しく解説します。
JMAPとは何か
はじめに、JMAPについて解説します。JMAPと聞くと、何らかの日本地図をイメージする方がいるかもしれませんが、地図とは関係ありません。
JMAPとは、正式名称を地域医療情報システムといい、日本医師会が運営する無料のウェブサイトです。もともとは各地域の医師会が、将来の医療介護の提供体制を検討する際の参考ツールとして開設されたものですが、民間事業者にとっても、医療介護市場の基礎調査に活用できる、極めて有用なプラットフォームです。
介護業界に関して言えば、JMAPを通じて、調べたい地域の将来推計人口、介護需要予測指数、介護施設数や介護職員数といったデータを、全国平均と比較しながら確認することができます。
さらに、2つの地域を同一の指標で簡単に比較できる機能も備わっているため、コンサルタントに高額な報酬を払わなくても、自分で簡単に介護市場の分析が可能です。
ここで1つ、具体的な場面を想定してみましょう。ある独立希望者が、大阪府東大阪市と奈良県奈良市、どちらで介護事業を開業しようか検討しているとします。この2つの市は生駒山系を挟んでいますが、高速道路を使えばわずか8分、距離にして約10キロの近距離にあります。


以下では、JMAPのデータをもとに、両市の介護需要を比較していきます。
事例検討:東大阪市の介護需要分析


それでは早速、JMAPを使って東大阪市の介護需要について確認しましょう。JMAPで検索しサイトにアクセスした後、日本地図から大阪府をクリックします。すると大阪府全域のページに移ります。


画面左上の関連地域の中から、東大阪市を含む中河内医療圏をクリックします。すると中河内医療圏のページに移ります。


ここで東大阪市をクリックします。すると東大阪市のページに移ります。


画面を下にスクロールすると、将来推計人口が表示されています。東大阪市の総人口は、2020年の約49万3千人から、2050年には約37万7千人へと減少する見込みです。


同時に表示されているグラフで確認すると、介護保険事業の主なターゲットとなる75歳以上の後期高齢者人口は、2020年の約7万5千人から、2050年には約9万5千人へと、1.26倍に増加することが分かります。


介護需要予測指数を見てみましょう。ブルーは医療需要を示すため、赤とピンクで介護需要を確認します。赤が東大阪市、ピンクが全国平均です。すると、東大阪市では2020年を100として、いったん2025年に111で一つ目のピークを迎えた後、一時的に減少し、その後2050年には121に達することが分かります。
ただし、全国平均を示すピンクのグラフは常に東大阪市を上回るため、東大阪市の介護需要の伸びは、全国と比較するとやや緩やかであると言えます。


介護施設数は合計1,103か所で、75歳以上人口1千人あたり14.55と全国平均の11.95を上回ります。特に訪問型介護施設、通所型介護施設、居宅介護支援などで全国平均を上回り、競争の激しさが推測できます。それぞれの施設をクリックすると、具体的な施設名称が表示されますが、ここでは説明を省略します。


介護職員数は常勤換算で約3,760人、75歳以上1千人あたり49.61人と、全国平均67.01人の約74%にとどまり、人材不足が深刻な状況です。


事例検討:奈良市の介護需要分析
続いて、奈良市の介護需要について確認します。JMAPのトップページに戻り、日本地図から奈良県をクリックし、奈良医療圏、奈良市をクリックします。画面を下にスクロールすると、将来推計人口が表示されています。
奈良市の総人口は、2020年の約35万4千人から、2050年には約27万1千人へ減少する見込みです。


同時に表示されているグラフで確認すると、介護保険事業の主なターゲットとなる75歳以上の後期高齢者人口は、2020年の約5万8千人から、2050年には約7万8千人へと、1.34倍に増加することが分かります。東大阪市の1.26倍と比較しても、後期高齢者の増加率はやや高い水準にあります。


介護需要予測指数を見てみましょう。奈良市では2025年に116、2030年に122と急上昇し、2050年には127に達します。この間、常に全国平均を上回っており、東大阪市より早い段階で需要が急増し、安定的に伸びる点が特徴的であると言えます。


介護施設数は合計849か所で、1千人あたり14.44と全国平均を上回ります。奈良市も東大阪市同様に、訪問型介護施設、通所型介護施設、居宅介護支援などで全国平均を上回り、競争の激しさが推測できます。


介護職員数は常勤換算で約3,762人、75歳以上1千人あたり64人と、全国平均67.01にほぼ近い水準を維持しています。


ここで奈良市と東大阪市を比較する方法を説明します。ページ末尾に比較地域を選択する箇所がありますので、都道府県で大阪府を選択し、二次医療圏で中河内を選択したうえで、市区町村で東大阪市を選択します。これで奈良市と東大阪市の介護ニーズを比較することができるようになります。


事例検討:東大阪市と奈良市の比較検証
最後に、東大阪市と奈良市を総合的に比較します。まずは介護需要予測です。ブルーは医療需要を示すため、赤とピンクで介護需要を確認します。赤が奈良市、ピンクが東大阪市です。
先ほど個別に確認した通り、2050年時点で奈良市が127、東大阪市が121です。奈良市は東大阪市を上回る介護需要の成長が見込まれ、介護サービスの市場としての将来性が高いと判断できます。


施設数については、75歳以上1千人あたりで奈良市14.44、東大阪市14.55とほぼ同水準です。しかし訪問型介護施設数については、東大阪市が奈良市を上回り、激戦地区であることが分かります。


介護職員数についても、奈良市の方が東大阪市よりも、相対的に恵まれた環境にあると言えます。


総括すると、介護需要の成長性、競争環境、人材確保の面において、奈良市の方が東大阪市よりも開業に適した環境にあると判断できます。
このように、JMAPを活用すれば、コンサルタントに依頼せずとも、客観的なデータに基づく地域比較を自力で行うことが可能です。
なお今回の分析はあくまで、数値データのみに基づくものです。実際には、隣接市の状況や事業所の集中度合、自社サービスの特性と地域ニーズの適合性など、多面的に検証する必要がある点にもご留意いただきつつ、是非JMAPをご活用ください。
まとめ
今回のコラムでは自分でできる介護サービス市場調査について解説しました。JMAPの使い方、実際の介護ニーズ調査方法、気になる地域の比較方法についてご理解いただけたかと思います。
会社設立・運営をサポート!
タスクマン合同法務事務所では、介護保険事業・障害福祉事業に専門特化した社労士、税理士、行政書士、司法書士がお客様を強力にバックアップしています。詳細は画像をクリックしてご確認下さい。
【この記事の執筆・監修者】
- (いのうえ ごう)
-
※ご契約がない段階での記事に関するご質問には応対できかねます。
ご了承お願い致します。
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
◆奈良県橿原市議会議員
◆介護福祉士実務者研修修了
◆タスクマン合同法務事務所 代表
〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
(電話)0120-60-60-60
06-7739-2538





-320x180.jpg)

