■不動産はだれのもの?

1.リアルエステートの意味を考えたことはありますか?

不動産会社の社名に、

「リアルエステート」

という言葉が付いている場合があります。

「不動産」という意味です。

リアルは「Real」と表記します。スペイン語です。

「真の」、「真実の」という意味ではありません。

英語で言うところの「royal」です。

つまり「王の」、「王室の」

という意味です。

サッカーチーム、「レアル・マドリード」のレアルです。

つまり、不動産は「王の財産」です。

立憲君主制下、天皇象徴制下の日本では、「国の」と意訳しても良いかもしれません。

2.不動産は絶対的な所有ではない

「リアルエステート」という言葉を考えれば、不動産(特に土地)が誰の物かが明らかになります。

そう。私たちは土地を絶対的に所有しているのではなく、「国から独占的な使用を認められている」のです。

だからその賃料として、「固定資産税」を支払っているのです。

でないと、

名義を変えるときの登録免許税
手に入れた直後の不動産取得税
売却益を得たときの譲渡所得税

に対して「固定資産税」の説明が付かない。

敢えて言うなら、

「不動産を国から使わせてもらっている」という事に税金がかかっているわけです。賃料みたいなものです。

■固定資産税の仕組み

1.固定資産税の計算方法

固定資産税の計算方法は、

「課税標準額」×「税率」です。

税率は1.4%です。(自治体により異なる場合があります。)

これに都市計画税(市街化区域が対象)の0.3%が加算され、合計1.7%が課税されます。

2.固定資産税の納税義務者

納税義務者は毎年1月1日時点の所有者です。

したがって、

①所有者が死亡した場合、その年度の未納固定資産税は相続財産のうち、負の財産となる。

②売買などで所有者が変わった場合でも、1月1日時点の所有者に納税義務がある。

実務上は②の場合、年間納税額を日割り計算して、旧所有者と新所有者で按分計算して負担を決めます。

しかし、その場合でもあくまでも納税義務者は1月1日時点の所有者です。

3.固定資産税には特例措置がある

固定資産税は収入や資産状況に関係なく、不動産を所有する人すべてに課税されます。

いくら固定資産税の評価額が時価の約70%に設定されているとはいえ、

時価2000万円の土地には次の通りの固定資産税が、しかも毎年かかる計算になってしまいます。

2000万×0.7=1400万円(≒固定資産税評価額)

1400万円×1.7%=238,000円

そこで、土地・建物それぞれについて特例措置があり、税額の軽減が図られているのです。

土地の固定資産税 特例措置

広さ特例
200㎡までの小規模住宅用地固定資産税評価額を1/6する
200㎡を超える住宅用地部分固定資産税評価額を1/3する

4.ケーススタディ~固定資産税の計算

Aが相続した土地の時価は2000万円
広さは150㎡

この場合のおよその固定資産税は次のように計算します。

2000万×0.7=1400万円(≒固定資産税評価額)

1400万円×1/6=233万円

233万円×1.7%≒39,600円

その他土地・建物に関する固定資産税の特例措置については、期間限定のものが多いため、このコラムでは省略します。