介護障害福祉事業を開業する方向けの相続遺産分割講座⑫|仏壇・仏具も相続財産として遺産分割の対象になるか

仏壇・仏具も相続財産として遺産分割の対象になるか

■仏壇・仏具などの祭祀財産も相続(遺産分割)の対象!?

1.祭祀財産とは何か?

祖先を祭るものとして、使われるもの。例えば、「仏壇・お墓」などがあります。

これらも動産ですので、「だれの所有か」、つまり「所有権」があります。

2.相続財産から除外される 祭祀財産

民法897条
「系譜・祭具・墳墓の所有権は法定相続分に関係なく、祭祀を引き継ぐべきものが承継する」

さらに但し書きや2項で、
「遺言で指定があった場合は指定された者」
「慣習が分からないときは家庭裁判所が決める者」

とされています。

つまり、祭祀財産を承継してもそれを売り払ってお金に変えるという慣習がないため、相続の対象としていないわけです。

また、結果的に「相続放棄もできない」という事になります。

祖先は末永く祭っていきたいものです。

【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
【記事内容自体に関するご質問には応対できかねますので、ご了承お願い致します。】

◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士・行政書士
奈良県橿原市議会議員
◆介護職員実務者研修修了
タスクマン合同法務事務所 代表
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