このコラムを3分読めば理解できること

・デイサービスの基本報酬算定の前提となる規模の基準が理解できる
・デイサービス(通所介護)の基本報酬の考え方が理解できる
・運営体制によって生じる加算と減算のルールが理解できる

デイサービス(通所介護)の設立・開業を計画中の方向けの基本報酬算定ルールについてのコラム。このコラムではデイサービス(通所介護)の設立・開業前に理解すべき基本報酬算定ルールについて、デイサービス(通所介護)設立・開業支援の専門家が詳しく解説する。

このコラムの目次

①デイサービス(通所介護)基本報酬算定の前提となる規模の考え方
②デイサービス(通所介護)の介護保険基本報酬
③2時間以上3時間未満のサービス提供を行うための条件
④延長加算
⑤同一建物居住者減算
⑥送迎未実施減算
⑦利用定員超過減算
⑧このコラムのまとめ

①デイサービス(通所介護)基本報酬算定の前提となる規模の考え方

まずはデイサービスの基本報酬の算定根拠となる事業所の規模の問題から検討しよう。

デイサービスは利用者の人数規模によって次の3種類に区分され、それぞれ別々の報酬算定方法が用いられる。大まかな分類の目安と共に表に示している。

区分 報酬単価 1日あたり利用者
通常規模型 最も高い 概ね30人以下
大規模Ⅰ型 中間 概ね36人以下
大規模Ⅱ型 最も低い 概ね36人超

ここで言う1日あたり利用者は、1カ月25日営業の場合の1日あたり利用者を指している。

②デイサービス(通所介護)の介護保険基本報酬

デイサービスの基本報酬について一覧表にまとめてみた。なお下記の表は、先に説明した通常規模型のデイサービスの基本報酬である。大規模Ⅰ型、Ⅱ型の場合、最大で7%弱報酬単価が下がることを前提に、ここでは概略をつかんで欲しい。

  要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
2~3h 266 305 345 383 423
3~4h 362 415 470 522 576
4~5h 380 436 493 548 605
5~6h 558 660 761 863 964
6~7h 572 676 780 884 988
7~8h 645 761 883 1003 1124
8~9h 656 775 898 1021 1144
延長加算 超過1時間ごとに50単位(最大5時間250単位)

③2時間以上3時間未満のサービス提供を行うための条件

上の表で2~3hとある部分を解説しよう。本来の基本報酬は3~4h以上の区分からだが、2~3hの区分は次に該当する利用者に限り特別に算定できる時間区分だ。

・利用者の心身の状況から、長時間のサービス利用が困難な場合
・病後のため短時間利用から始め、その後長時間利用に結びつける場合

2~3h区分で利用する場合であっても、単に入浴サービスのみといった利用ではなく、適切な機能訓練を行う必要がある点を理解しておこう。

④延長加算

上の表で延長加算とあるのは、8~9hのデイサービス利用の前後に、時間延長してサービスを提供する場合の加算である。同事業所を使って宿泊サービスを提供する場合には算定できない点に注意しよう。
>>デイサービスにおける宿泊サービスはこちら

⑤同一建物居住者減算

デイサービス(通所介護)における同一建物居住者減算とは、デイサービス事業所と一体の建物に住む利用者に関する報酬減算である。1日について94単位減算が生じる。

建物の所有権には関係なく、単に物理的に居住建物と事業所建物が近接している場合に減算が生じる。

同一建物居住者減算は、通所移動に関する効率性の部分に着目する報酬減算であるため、例えば傷病者に対して2人以上の介助者が送迎付き添いを行う場合などには、減算は生じない。

⑥送迎未実施減算

デイサービス事業所まで、利用者が自ら通所する場合、または利用者の家族等が送迎を行う場合には、片道について47単位減算が生じる。(往復94単位)

利用者の送迎に関する報酬は、基本報酬に組み込まれている、との考え方に基づく。

なお、際に説明した同一建物居住者減算が生じている場合には、送迎未実施減算は行わない。

⑦利用定員超過減算

デイサービス(通所介護)における利用定員超過減算とは、運営規定上の利用定員の上限を超えて運営することを未然に防ぐための報酬減算である。

この場合、定員超過月の翌月から解消月まで、利用者全員に対して3割減算(7割算定)となる。

利用者定員超過減算は、サービス提供日のうち1日でも定員オーバーすれば生じる、というわけではない。具体的には次の計算式に該当した場合に減算が生じる。

サービス提供日ごとの利用者最大数の合計 ÷ サービス提供日数 > 利用定員

つまり、あるサービス提供日にたまたま利用者数が定員を超過していても、別の日の利用者が少なかった場合には、上記の計算式を満たさないため、減算は生じない点を理解しておこう。

⑧このコラムのまとめ

以上がデイサービス(通所介護)の設立・開業前に最低限理解しておきたい報酬の算定ルールだ。

運営規定策定後では変更することが困難な部分も多く含まれるため、ぜひ当事務所の無料開業相談のご利用をお勧めする。

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◎デイサービス(通所介護)の設立・開業前の方へ

①デイサービス(通所介護)の概要を理解しよう
②デイサービス開業・設立に必要な従業員の基準要件
③通所型事業における物件調査(建築・消防)
④デイサービス設立・開業時の事業所要件
⑤運営規定とは?デイサービス(通所介護)編
⑥デイサービスの基本報酬と加算減算ルール
⑦設立・開業前に確認/人員配置に関する加算減算
⑧特別な取り組みを行う場合の加算について
⑨処遇改善加算(介護福祉職員)とは?仕組みをわかりやすく解説
⑩特定処遇改善加算(介護福祉職員)2019年/令和元年10月改正を詳しく解説