共同生活援助(障害者グループホーム)を設立開業するためのスケジュール|住居の選定・法人設立・事前協議・物件契約・指定申請

介護タクシーとは?
井ノ上剛(社労士・行政書士)

共同生活援助(障害者グループホーム)の設立開業を計画中の方向けに、指定申請と開業までのスケジュールを解説します。共同生活住居の選定、法人設立、行政庁との事前協議、物件契約、指定申請書の提出までのスケジュール。共同生活援助(障害者グループホーム)の設立支援専門の社会保険労務士、行政書士が詳しく解説します。

このコラムの推奨対象者

・共同生活援助の開業計画着手から実際の開業までの全体像を理解したい方
・共同生活援助の設立開業で、陥りやすいミス を理解したい方
・サービス管理責任者の重要性 を理解したい方

コラムの信頼性

タスクマン合同法務事務所は、介護障害福祉事業の設立と運営支援に専門特化した合同法務事務所です。このコラムのリライト(更新)時である、令和3年10月時点、これまでに設立支援した介護障害福祉事業件数が、累積400社を突破。 共同生活援助(障害者グループホーム)の開業相談についても年間、数多くご対応しています。安心してお読み下さい 。

共同生活援助(障害者グループホーム)とは?

共同生活援助(障害者グループホーム)は、障害者の方々が住み慣れた街で共同生活するのを、行政庁から指定を受けた事業者が支援する事業です。

市街地で家族や地域の人々と触れ合いながら共同生活する障害者を支援し、自立生活をサポートするのが共同生活援助(障害者グループホーム)の目的です。

共同生活援助(障害者グループホーム) は障害者総合支援法に基づく行政庁の指定事業であるため、住居や運営会社には様々な要件が定められています。このコラムでは 共同生活援助(障害者グループホーム) の開業要件に触れつつ、計画の着手から実際の開業までの全体スケジュールを確認します。

サービス管理責任者の選定【着手前】

計画に着手する前にサービス管理責任者について理解しておきましょう。サービス管理責任者は共同生活援助(障害者グループホーム)に配置が義務付けられている職種です。サービス管理責任者は資格試験に合格して認定される資格ではなく、

一定の実務年数(保有資格により年数に差)と都道府県実施の研修修了

によって認定される職種です。

数ある通所型の障害福祉事業の中で唯一、共同生活援助(障害者グループホーム)におけるサービス管理責任者は非常勤であることが認められています。つまりサービス管理責任者の担当業務を実行できるなら、常勤雇用でなくとも良いわけです。

サービス管理責任者の担当業務

・個別支援計画の作成
・面接によるアセスメント(保護者、障害児の希望する生活、課題の把握)
・自社の提供サービス以外に必要な福祉サービスの把握
・個別支援計画のモニタリング(計画が適切に実行されていることの確認)
・障害児、家族に対する相談援助
・支援員はじめ、他の従業員に対する技術指導と助言

サービス管理責任者の詳細については、別のコラムで解説しているので是非ご参照ください。

共同生活住居の選定【150日前】

サービス管理責任者候補が見つかったら実際の開業計画に入ります。まずは共同生活住居の選定からです。

開業予定日(指定日)の約150日前には候補物件を選定しておく必要があります。共同生活援助(障害者グループホーム)の新規指定には、最低4名分の個室と交流スペースが必要となります。

個室は正式には居室と呼び、収納スペースを除いて7.43㎡の広さが必要です。概ね4畳半です。つまり4居室のある一戸建て住宅や4LDKマンションで事業を開始することが可能なわけです。

住居の詳細条件については、別のコラムで解説しているのでご参照を。

この時点では候補物件の契約まで行う必要はありません。賃貸であっても購入であっても、所有者と不動産会社に物件を抑えてもらうにとどめましょう。その際、

事前協議で物件審査が終わるまで抑えてほしい」

と告げるのが良いでしょう。事前協議については後半で解説します。

法人設立【130日前】

サービス管理責任者と共同生活住居の候補が決まれば、次のステップは法人設立です。後半で解説する行政庁との事前協議に入るためには、法人設立が完了している必要があるためです。

一般的には次の4種類の中から1つを選択して法人設立します。

以下の4種の法人から選定

・株式会社
・合同会社
・一般社団法人
・NPO法人

それぞれの法人の特徴については別コラムで解説しているのでご参照を。

NPO法人のみ設立前に行政庁の認可手続きが必要となるため、半年程度の期間が必要ですが、その他の3種類の法人については定款作成と登記申請を約2週間で完了することができます。

行政庁との事前協議【120日前】

サービス管理責任者と共同生活住居の候補が決定し、法人の設立も完了したら、いよいよ行政庁との正式な協議に入ります。一般的には事前協議と呼ばれています。

今回のコラムの中で、実はこの事前協議が最も重要な位置を占めています。その理由を説明します。

仮に事前協議という制度がなかったとします。サービス管理責任者と雇用契約し、共同生活住居を賃貸または売買契約で確保し、内装設備も整えた上で行政庁へ指定申請。ここまで来て内容不備で開業ができなかった場合、申請者側には多大な経済損失が発生します。

このような経済損失は行政庁としても好ましくないため、実際に費用をかける前段階に事前協議というステップを置いているわけです。現在の計画で、行政庁の指定を得ることができる状態にあるのかどうかを事前に審査してもらう、というのが事前協議の位置づけです。

つまり事前協議さえ通過できれば、後は申請要綱に基づく手続き上の問題となります。

賃貸借契約・住居の内装・備品の整備【60日前】

事前協議が完了したら、実際にお金を使っても審査NGとなるリスクが一気に下がります。物件の賃貸借契約または売買契約に移りましょう。共同生活住居の契約を行い、内装・備品を整え、いつでも入居者を迎え入れられる環境を整える必要があります。

この状態を写真撮影し、次のステップで説明する指定申請書に添付します。

指定申請書の提出【45日前】

最終的な指定申請書の提出は開業の約45日前です。。多くの自治体では審査期限が設け得られており、1日でも遅れると指定日(営業開始日)が1カ月後ろへずれてしまうので、申請スケジュールには細心の注意を払いましょう。

このコラムのまとめ

以上が共同生活援助(障害者グループホーム)を設立開業するためのスケジュールです。ご覧頂くと分かるように、共同生活援助(障害者グループホーム)のスケジュール上のポイントは事前協議にあると言えます。

またサービス管理責任者と住居物件については、事前協議が終わるまで正式な契約ができないため、それぞれを近接タイミングで決定する必要があります。片方を長く待たせることが困難なためです。

共同生活援助(障害者グループホーム)の設立開業をご計画中の方は、是非当事務所の無料開業相談のご利用をお勧めします。

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