このコラムを3分読めば理解できること

・共同生活援助の開業計画着手から実際の開業までの全体像が理解できる
・共同生活援助の設立開業で、陥りやすいミスが理解できる
・サービス管理責任者の重要性が理解できる

共同生活援助(障害者グループホーム)の設立開業を計画中の方向けのスケジュール解説コラム。計画着手から実際の開業までの段取りを、介護事業・障害福祉事業の設立開業専門家が詳しく解説。

このコラムの目次

①共同生活援助(障害者グループホーム)とは?
②サービス管理責任者の選定【着手前】
③共同生活住居の選定【150日前】
④法人設立【130日前】
⑤行政庁との事前協議【120日前】
⑥賃貸借契約・住居の内装・備品の整備【60日前】
⑦指定申請書の提出【45日前】
⑧このコラムのまとめ

共同生活援助の会社設立オールインワンパッケージ

①共同生活援助(障害者グループホーム)とは?

共同生活援助(障害者グループホーム)は、障害者の方々が住み慣れた街で共同生活するのを、行政庁から指定を受けた事業者が支援する事業だ。

市街地で家族や地域の人々と触れ合いながら共同生活する障害者を支援し、自立生活をサポートするのが共同生活援助(障害者グループホーム)の目的である。

共同生活援助(障害者グループホーム) は障害者総合支援法に基づく行政庁の指定事業であるため、住居や運営会社には様々な要件が定められている。このコラムでは 共同生活援助(障害者グループホーム) の開業要件に触れつつ、計画の着手から実際の開業までの全体スケジュールを確認する。

②サービス管理責任者の選定【着手前】

計画に着手する前にサービス管理責任者について理解しておこう。サービス管理責任者は共同生活援助(障害者グループホーム)に配置が義務付けられている職種である。サービス管理責任者は資格試験に合格して認定される資格ではなく、

一定の実務年数(保有資格により年数に差)と都道府県実施の研修修了

によって認定される資格である。

数ある通所型の障害福祉事業の中で唯一、共同生活援助(障害者グループホーム)におけるサービス管理責任者は非常勤であることが認められる。つまりサービス管理責任者の担当業務を実行できるなら、常勤雇用でなくとも良いわけだ。

【サービス管理責任者の担当業務】
・個別支援計画の作成
・面接によるアセスメント(保護者、障害児の希望する生活、課題の把握)
・自社の提供サービス以外に必要な福祉サービスの把握
・個別支援計画のモニタリング(計画が適切に実行されていることの確認)
・障害児、家族に対する相談援助
・支援員はじめ、他の従業員に対する技術指導と助言

サービス管理責任者の詳細については、別のコラムで解説しているので是非参照してほしい。
>>サービス管理責任者の詳細

③共同生活住居の選定【150日前】

サービス管理責任者候補が見つかったら実際の開業計画に入る。まずは共同生活住居の選定から。

開業予定日(指定日)の約150日前には候補物件を選定しておく必要がある。共同生活援助(障害者グループホーム)の新規指定には、最低4名分の個室と交流スペースが必要となる。

個室は正式には居室と呼び、収納スペースを除いて7.43㎡の広さが必要となる。概ね4畳半である。つまり4居室のある一戸建て住宅や4LDKマンションで事業を開始することが可能なわけだ。

その他の住居の詳細については、別のコラムで解説しているのでご参照を。
>>共同生活住居の詳細

この時点では候補物件の契約まで行う必要はない。賃貸であっても購入であっても、所有者と不動産会社に物件を抑えてもらうだけで良い。その際

事前協議で物件審査が終わるまで抑えてほしい」

と告げるのが良いだろう。事前協議については後半で解説する。

④法人設立【130日前】

サービス管理責任者と共同生活住居の候補が決まれば、次のステップは法人設立だ。後半で解説する行政庁との事前協議に入るためには、法人設立が完了している必要があるためだ。

一般的には次の4種類の中から1つを選択して法人設立する。

・株式会社
・合同会社
・一般社団法人
・NPO法人

それぞれの法人の特徴については別コラムで解説しているのでご参照を。>>4種類の法人について

NPO法人のみ設立前に行政庁の認可手続きが必要となるため半年程度の期間が必要だが、その他の3種類の法人については定款作成と登記申請を約2週間で完了することができる。
>>4種類の法人比較はこちら

⑤行政庁との事前協議【120日前】

サービス管理責任者と共同生活住居の候補が決定し、法人の設立も完了したら、いよいよ行政庁との正式な協議に入る。一般的には事前協議と呼ばれている。

今回のコラムの中で、実はこの事前協議が最も重要な位置を占めている。その理由を説明しよう。

仮に事前協議という制度がなかったとする。サービス管理責任者と雇用契約し、共同生活住居を賃貸または売買契約で確保し、内装設備も整えた上で行政庁へ指定申請。ここまで来て内容不備で開業ができなかった場合、申請者側には多大な経済損失が発生する。

このような経済損失は行政庁としても好ましくないため、実際に費用をかける前段階に事前協議というステップを置いている。現在の計画で行政庁の指定を得ることができる状態にあるのかどうかを事前に審査してもらう、というのが事前協議の位置づけだ。

つまり事前協議さえ通過できれば、後は申請要綱に基づく手続き上の問題となる。

⑥賃貸借契約・住居の内装・備品の整備【60日前】

事前協議が完了したら、実際にお金を使っても審査NGとなるリスクが一気に下がる。物件の賃貸借契約または売買契約に移ろう。共同生活住居の契約を行い、内装・備品を整え、いつでも入居者を迎え入れられる環境を整える必要がある。

この状態を写真撮影し、次のステップで説明する指定申請書に添付する。

⑦指定申請書の提出【45日前】

最終的な指定申請書の提出は開業の約45日前となる。多くの自治体では審査期限が設け得られており、1日でも遅れると指定日(営業開始日)が1カ月後ろへずれてしまうので申請スケジュールには細心の注意を払おう。

⑧このコラムのまとめ

以上が共同生活援助(障害者グループホーム)を設立開業するためのスケジュールだ。ご覧頂くと分かるように、共同生活援助(障害者グループホーム)のスケジュール上のポイントは事前協議にある。

またサービス管理責任者と住居物件については、事前協議が終わるまで正式な契約ができないため、それぞれを近接タイミングで決定する必要がある。片方を長く待たせることが困難なためだ。

共同生活援助(障害者グループホーム)の設立開業をご計画中の方は、是非当事務所の無料開業相談のご利用をお勧めする。

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【この記事の執筆・監修者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
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